「イタコ」という人
イタコは生まれながらか幼くして盲目・半盲目になってしまった女の子が、
生活の糧のために師匠のイタコへ弟子入りし、苦しい修行を経て、能力を身につけて独立する。
現在、むつ下北地方にはイタコは見当たらない。 恐山にいるイタコは他の地域 (津軽、八戸地方など)からやってくる。
イタコは「口寄せ」により、死者の世界にいる先祖や肉親・友人・知人と、 現世に生きる人との仲立ちをし、今は亡き人の意志を伝達する「仏降ろし」が
全てと思われがちである。しかし、これは恐山の祭典へ参加して死者の霊を 呼んでいる姿が印象的であったためと考えられる。実は「口寄せ」には外に、
「神降ろし」と言われる神の言葉や意志を語るもの、いわゆる占い、予言的な ものがある。物事の吉兆、善し悪し、安全祈願、病気回復といった悩みを解決
してもくれる。恐山以外にも、地元においてこれらの様々な手助けや相談に応じ、
「神様」と言われていることも少なくない。事実、亡くなった有名な或るイタコは、 新聞の記事に、肩書きとして「イタコ、神様」と掲載されたことがあった。
「口寄せ」が”当たる、当たらない”ということより、依頼者の悲しみや悩みを軽くし 癒しの役割を果たしている。
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