会頭挨拶
MESSAGE

むつ商工会議所 第6代会頭 内田 大輔
年頭の挨拶
明けましておめでとうございます。
令和5年の新春を迎え、謹んでお慶び申し上げます。
昨年は「つながる・つなげる」ことをテーマにして一年間過ごしました。
特に、観光協会様、物産協会様とむつ市、商工会議所が手を取り合い「にぎわい再生イベント実行委員会」を立ち上げたことは、昨年のテーマを代表するものとなりました。当委員会による活動は、「コロナ禍で失われたにぎわいを取り戻そう」という、地域の方々の想いに伴走する形で行われました。その結果、春から秋までの半年間で実施されたイベントは13を数え、参加者人数は延べ3万名にのぼりました。数字から見ても、各地域の「にぎわい」を取り戻すことに成功したと言えると思います。
市内各地で行われたイベントは、地域の想いやアイデアを次々と形にしていき、10月には海上自衛隊・航空自衛隊の皆様、大湊ねぶた実行委員会、田名部祭りの五町の皆様のご協力もいただいて「オールむつ」としてそのフィナーレを飾ることができました。この場を借りて、関係者の皆様には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
一年を通して「組織・団体」の枠を超え、同じテーマで活動できたことは「これからのむつ市経済」を考えていくうえで、とても貴重な「地域の経験」になったと感じています。
先述いたしました、半年間に実施された13回のイベント、そして3万名の集客という数字は、紛れもない「組織・団体」の枠を超えた活動の賜物であると思います。もし、同様の数字を目標として先に掲げていたら、「不可能だ」「無理だ」という意見が多数となり、実行委員会も立ち上がらず、活動はおろか、「組織・団体」の枠を超えることすら困難であったと予想します。
目標として掲げるには、あまりに大きすぎるような数字を達成し、地域に「にぎわい」を取り戻せた要因は、ひとえに関係者全員の想いにあると考えております。「街に元気を取り戻そう!」「こんなことをやりたいな!」という感情を最優先し、その姿勢自体を大切にしたことによって、其々の頭の中に漠然的であったとしても、理想の地域の「絵」を描かせ、「組織・団体」を超えて「連鎖」し「繋がっていった」のだと思います。
昨年の「つながる」ことで得た成功体験を生かし、「どんな地域にしていくのか」という「共通ビジョン」と、「実現のためになにが必要で、どのように実現していくのか」という「共通戦略」を今年は皆様と共に手に入れていきたいと思います。
3年先さえも予測困難な「曖昧で不確実」な現代だからこそ、しっかりと自らの意思を持ち20年、50年先の「地域経済=地域の暮らし」を確実なものとするために一つ一つを大切にし、皆様と「共通ビジョン・共通戦略」を共有したいと思います。
人口が増えていく時代には、互いに競い合う「競争」一択で良かったと思いますが、人口が減少していく時代においては、「ともに創りあげていく=共創」が必要になるはずです。昨年は、「オールむつ」として大きなもの・様々なものを創り上げることができました。むつ下北地域が、まさに「共創」を成し遂げ、自力で地域の強みを生み出した瞬間であったと考えております。
昨年生み出した強みは、むつ下北地域の経済発展には必要不可欠です。しかし強みとは、大事に持っておくのではなく、存分に外側へ発揮していくことによって、初めて「強みである」と認知されるものだと考えています。つまり、昨年創り上げたものを私達が自覚し、最高出力で体現し続けることが次のステップであり、大きな目標であると言えるのではないでしょうか。目標の先には、「むつ下北地域だからできること」「下北エリアだけが持つ価値」で溢れた、今以上に愛すべき地域がそこにあると信じております。
今後のむつ下北地域が前進するだけでなく、会員企業の皆様の事業がより発展できるように、ありとあらゆる方々と手を取り合い、皆様が強みを発揮できるような働きに努めてまいりたいと思います。
本年も皆様からのご支援、ご指導の程よろしくお願い申し上げまして、新年のご挨拶といたします。